お風呂屋さんの日常。

本当の故郷は自分に似ている人に一番多く出会う場所だ。

福岡・博多で鯛茶漬けの名店「割烹 よし田」さんに行ってきたよ。

「鯛茶漬け」。そのルーツはもともと長崎県だと言われていますが、天然マダイの漁場に恵まれた福岡でも親しまれてる料理です。その福岡・博多の名店のひとつがこちらの「割烹 よし田」さん。

 平日のランチタイムだったので「鯛茶天ぷらハーフセット」(1980円)をオーダー。店員さんたちもテキパキとしていながらも丁寧な接客で、さすがの名店といった感じでした。お店も清潔感があって居心地がよかったです。

 はじめは鯛の漬けをそのままご飯の上に乗せていただきます。身がプリプリしておりますね。天ぷらも美味しい!

 食べていたらご飯がなくなってくるので、一杯分のご飯を食べ終わったあたりで、おひつからもう一杯のご飯を装います。そして、残った鯛の漬けとそのタレをご飯の上にかけて、さらにその上から熱々のお茶をかけるのです。これで「鯛茶漬け」の完成形が出来上がり。

 もちろん、うましです!

 こちらのお店では「イカの活き造り」も名物とのことなので、次回チャレンジしてみたいと思います。今回はランチタイムやったけんね。

【豆知識】お茶漬けの由来について

 昔はご飯を保存する方法がほぼなかったため、時間が経てばご飯は冷えてかたくなっていました。けれども平安時代あたりから、捨てるのはもったいないということで、冷えたご飯にお湯をかけて食べるように。これがお茶漬けの原型である「湯漬け」の誕生です。

 さらさらと食べられるので、もともと時短を目的とした食事だったみたい。戦場に向かう武士なども食べていたそう。

 また江戸時代には、商人の奉公人たちが手早く食事をとるために、この「湯漬け」に漬物を入れて食べてはじめたとのこと。この「湯漬け」が「茶漬け」へと向かったのは、お茶が庶民の嗜好品となった江戸時代中期以降のようです。

 その頃、江戸の町では、お茶漬けメインの「茶漬屋」も登場。その頃のファーストフードのような存在だったみたいです。江戸後期になると、この「茶漬屋」が繁盛して、お茶漬けに色々な具材をのせるようになったのだとか。

 ここまでくると、地域によって特産物を「お茶漬け」にのせるようになるのは必然。きっと「鯛茶漬け」もそんな流れのなかで誕生した料理なのでしょうね。